まず結論から。
安易に人を雇わないこと!
雇わないといけない明確な理由があるか?を考える!
これだけでも覚えておいて。
その理由は以下で書いていくからより鮮明になっていく。
美容室を開業したとき、私は従業員を雇っていた。
一人より売上が増えると思ったし、女性スタッフがいることでお客様にもより対応できると考えていたから。
しかし実際には、従業員を雇うことで新しい責任や負担も増えてしまったんだ。
今振り返ると、雇うこと自体が失敗だったのではなく、理由が明確じゃなかったことや人を雇う色々な重みを理解していなかったことが失敗の始まりだった。
なぜ従業員を雇おうと思ったのか?
理由は2つ。
まず1つめは単純に売上を伸ばしたかったからに尽きる。
美容師として働いている人はよくわかると思うけど、ひとりで回すよりもアシスタントとの2人で回す方が圧倒的にできる人数が変わってくる。
一日にこなせる人数が増えるということはそれだけ売上が見込めるからだ。
必要な売上が最低でも100万くらいと大雑把に考えていたから、従業員は最低1人必要だと考えていた。
もう1つの理由として、女性のスタイリストの存在。
従兄弟はアシスタントで男性。
私の他に切れるスタイリスト(美容師としてカットしてきた経験がある)が欲しかったのと、女性スタッフがいるのといないのとでは単純にお店の雰囲気や、女性ならではの気づきや視点、お客様への対応やおすすめ(女性希望の方やメイクなど)が大きく変わると思っていたから。
従兄弟はもう1人アシスタントの女性スタッフを欲していて面接もしたけど、さすがにそれだけの人件費をいきなりもつのは流石にないかなと思って見送ることになったけど。
売上のことと女性スタッフが必要不可欠と考えて私は従業員を雇おうと思ったわけだけど、そもそもが共同経営で男性だった従兄弟を誘ったところからすでに失敗は始まっていたんだけどね。
詳しくは、共同経営で学んだ失敗|実際に経験して感じた意思決定の難しさも見ておいてほしい。
従業員を雇えば売上が増えると思っていた
確かにお客様が重なりやすい土日など瞬間的な売上は上がったし、より女性ならではの指名や施でのお店に対する価値は上がっていっていた。
ただ、新規オープンなのに集客をほぼ紹介のみに頼っていたから予約を分散さえすれば対応できる程度の客数しかいなかったので女性うんぬんは別にして売上は変わらなかったのでは?という考えになる。
そう!「最初から必要だったか?」の疑問が頭の中を何度もよぎってしまう。
というか絶対最初からいらなかった。
女性スタッフは欲しかったが、それなら曜日を絞ったりした限定的なパートやアルバイトでも良かったんだ。
そして、いないならいないなりの予約の取り方など色々工夫をしていけば変わらない売上の確保も当たり前に出来ていたと思う。
当時、確かに売上は増えていった。
だけど売上が増えやすいという楽観的な希望をもとに従業員を雇い入れた結果、人件費という固定費を人1人分抱えることになってしまうことで後々苦しめられることになっていく。
従業員を実際に雇うと給料以外の負担が思いのほか大きかった
1人雇うだけで給料が発生する。もちろん売上に貢献してくれて助かってもいたが、負担は負担としてもちろんある。
給料はただ渡すだけじゃない。給与計算だけじゃなく源泉徴収などの処理もある。
ただ、給料だけが問題じゃなくてより頭を悩ませたのが教育だった。
美容師は技術職。
スタイリストだからといって完璧なわけじゃない。100人いたら100通りの髪質や生え癖、傷みや長さなどそれぞれに合わせた切り方にカラーやパーマなど色んな提案に、その時の流行りだってある。それを叶える土台の技術は日々更新していかないといけない。
スタイリストデビューしていると聞いて雇ってはいるものの、実際にどこまでできるかを確認して手探りでカリキュラムを整えていく日々。
他にもやらないといけないことがある中でとられる時間。
教育という投資はお店のためにも、自分たちのためにも絶対必要なものだということはしっかり理解はしていた。
だからこそ頑張って取り組んでいたけど精神的にも未熟な若い当時の私は焦りや苛立ち、進まない自分のしなくちゃいけないことに追われ、色々追い詰められていった。
教えることは好きだったし講師の経験もあったけど、この子の美容師人生の大事な時期を預かっていることへのプレッシャー。
人を雇うということを安易に考えていた自分はホントだめだったと思い知らされたんだ。
売上が落ちても人件費は変わらない現実を思い知る
売上は増えていってたとしても、いいときもあれば悪いときもある。
特に税金を支払った後など運転資金が圧迫されたときに支払う人件費の痛さは尋常じゃないほど痛烈だった。
固定費の恐さだね。
資金に余裕がなくなるとできる施策にも大きく影響してくる。失敗ができないから思い切ったことができなくなってた。
削ることのできない支払いの中で特に大きいのが人件費。まあ私の場合は家賃も阿保みたいに高かったけど。
詳しくは家賃20万円の物件を選んで後悔した話|固定費が経営に与える影響に書いてるから固定費の恐さについて知りたいならぜひ読んでみてほしい。
売上が落ちた時にこそ固定費の恐さを思い知ることになる。
そして従業員の給料を削れないなら削るしかないのが自分たちの取り分や生活費。
売上がよければいいが、悪いときの苦しさはたまらない。
苦しい中で、人1人の生活を左右する立場にあるということを強く感じた日々だった。
【責任】なんて言葉で言うのは簡単だけど、目の当たりにしたあの感情は今でも忘れられない。
今なら従業員を雇う前に考えること
「今雇わないといけない明確な理由があるか?」
今ならこれを絶対に何度も確認する。
また、毎月の売上が低いときでも安定して人件費を払えるだけの余裕があるかも大事だ。
売上を安定させるまでの見込みの期間以上の運転資金をしっかり確保できているとか。
その他にも、雇った後の業務内容についての研修や教育にその教え方、1人なら考えないですむような労務規定だって必要になる。
給料の計算、社会保険料や雇用保険、雇うにあたっての必要な税や法律関係の知識だって関係してくるんだ。
知らなかったじゃすまない。
今の仕事のやり方をもっと工夫すれば自分一人でもまだまだ生産性を上げられるかもしれない。
もしそれができるなら従業員を今雇わなくてもいいって思うこともあるだろう。
安易には考えず、明確な理由を自分が腑に落ちるまで、今なら考える。
まとめ
人を雇うことは事業を大きくするチャンスで手段の1つ。
しかし同時に、経営者として背負う責任も大きくなっていく。
当時の私にはその覚悟が足りてないというか、ちゃんと理解していなかったんだ。
もし今、従業員を雇おうか悩んでいるなら、今雇わないといけない明確な理由があるかをまず考えるべき。
売上を増やしたいなど安易に考えず、人1人の生活を左右する責任まで含めて真剣に考えてみてほしい。
私の失敗があなたの糧になれば嬉しい。

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